
最近ブログを新規移転して再始動しましたが、実は15年以上前からブログを断続的にやっています(いました)。
今回は、14年前に私が書いた
「今後の外来リハの行方」
というテーマのブログをご紹介します。
当時は、外来リハは漫然とエンドレスで通い続ける高齢者の憩いの場所のような状態でした。
そして、そのような中で
今では当たり前になっている「リハビリテーション実施計画書」が初めて導入されたのです。
集中的な8週間のマンツーマン訓練で、最先端のAIエンジニアを目指す
当時、経験5年目程度の若輩者でしたので文章は洗練されておりませんが、
混合診療や自費についての言及があります。
そう考えると、
既に14年経過しているにもかかわらず保険外については変化が遅いことを感じます。
それ以外は、この記事で言及している方向性は予想通りに進んでいるように思います。
それから、当時から
「病院は厳しい時代」だと私自身が言及しています。
確かにその通りに進んではいますが、
思った以上に大丈夫だという解釈もできます。

個人的に面白い(自分だけかも・・・)ので、タイムマシンシリーズ記事を時々挟んでいこうと思います。
以下、14年前の記事から引用(一部体裁のみ修正)
今後の外来リハの行方を私なりに素人ながらも医療政策的側面から考えてみようと思います。
平成14年4月の診療報酬の大幅な改定によって、
リハビリテーション領域も大幅な改定がなされました。
発症から一定期間を過ぎた人は保険点数が下がったり、
逆に発症から早期の期間やADLに結びつく訓練は加算が取れる体系になりました。
それと同時に大きな影響を与えたのは、リハビリテーション実施計画書の導入でした。
この実施計画書は、
医師・PT・OT・ST・Nrsその他医療スタッフが共働で
評価を基にした目標や方針・終了の時期も含めてリハの計画を立て、
それを患者さん本人や家族へ説明し同意を得る
というものです。
すなわち、方向性や目標のはっきりしない漫然としたリハでは診療報酬の請求は認めません
ということであり、その基本理念にはICFの考え方が根底にあります。
ですから、現状でも漫然と目標や終了の無い外来リハは診療報酬の請求が認められないはずなのです。
しかし、先日記事にしたように実際はまだまだ多くの病院でおこなわれているのが現状です。
私は、このH14年の改定は今後の流れを方向付ける序章にすぎないと思っています。
来年に控えている医療保険・介護保険の改定では、
この流れがさらに加速するのは避けられないでしょう。
すなわち、今後はより診療報酬体系が
漫然とした外来リハはやっても儲からないような体系へと変わっていくと考えています。
むしろ、そう変わっていって欲しいとさえ思います。
身体障害者医療の場合、自己負担は0割・すなわち無料の人が多く存在します。
介護保険は一割負担です。
そりゃあタダでマッサージしてくれるところがあればみんなずっと通い続けたいと思うでしょう。
でも、それは自己負担が無料なだけであり、
実際はパンクしそうな医療保険から貴重な財源が失われているのです。
いくら患者さんが希望しているからといっても、
無駄な部分にコストをかけるほどの財源はもう無いのです。
「介護保険だと一割負担があるから・・・」
と言って病院の外来を希望される方も多く存在します。
医療保険と介護保険の整合性が取れていないことを逆手に取った希望であり、
制度の狭間の問題点だと思います。
このあたりの問題は制度の改定で是正していく必要があります。
どうしても漫然とした外来リハを希望されるという方に対しては、
医療保険外での請求・すなわち全額自費であれば納得できます。
混合診療の解禁には、この部分の議論もごく一部ではなされているようです。
そういう観点からは、今後の医療制度改革は良い方向へ進んでいて欲しいと期待しています。
しかし、病院にとっては厳しい時代であるのは間違いないでしょう。
mba-management
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